SmK SUPPLYS

Case Study

事例紹介

Seibu × SmK
前代未聞のワイヤ電極線開発で、加工表面を美しく。
精密なワイヤ放電加工の敵、「線跡」
1972年、世界で初めてCNCワイヤ放電加工機の開発に成功した西部電機。以来、加工精度にこだわり続けながら多彩な加工機を世に送り出してきた。しかし、そんなパイオニアにも積年の悩みがあった。それが線跡である。ワイヤ放電加工は非接触の加工だが、どうしても対象ワークの表面にワイヤの跡が残ってしまう。これは単に見た目や寸法精度だけの問題ではなく、摩擦や摩耗、気密性、疲労強度、耐食性にも悪影響を与える。さらにラップ(磨き)工程への負担が増加し、時間とコストが余計にかかることは大きなネックとなっていた。これをなんとかしたい。
ゼロからの開発。担当者は何度も福岡へ飛んだ
2011年、商社として取引のあったSmKに、西部電機の技術者が「ところで相談したいことが・・・」と声をかけた。それが西部電機、SmK、そしてワイヤ電極線メーカーの3社による共同開発プロジェクトのはじまりだった。西部電機の加工機は「ワイヤの自動結線率100%」でも知られている。線跡を抑えながら、ワイヤ電極線のアニーリング(熱なまし)にも適した材料を探さなくてはいけない。ワイヤ電極線で線跡対策をするという前代未聞の開発、完全な手探りだった。加工機本体のチューニングを行いながら、試験・評価を何度も繰り返して銅と亜鉛のベストバランスを探す。丸3年に及んだ開発期間中、SmKの担当者は何度も西部電機の本拠・福岡へと飛んだ。
それぞれの強みを生かした、三位一体の課題解決
三位一体となって開発したワイヤ電極線は、2016年、ついに最終納品仕様の締結に至る。線跡を抑えた美しい加工表面は、ラップ工程にかかる時間をおよそ半分にした。自動結線も問題ない。当初は国内出荷分のみだったが、2017年より海外出荷分の加工機にも標準添付されている。悲願の達成は、その道のりで何度も壁にぶつかった。途中「もうやめたら?」という声もあった。しかし3社とも「ものづくりを進歩させたい」という一心で難局を乗り越えてきた。西部電機の精密さへの飽くなきこだわり、ワイヤ電極線メーカーの高い技術力、そしてSmKの幅広いネットワークと発想の柔軟さがシナジーを生んだプロジェクトだといえる。

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